Love of Flowers

ホリデーシーズンにスワッグを取り入れたインテリアをよく目にするようになりました。

スワッグとは、ドイツ語で「壁飾り」の意味で、花や葉、実などの植物を束ねて壁に掛ける飾りのこと。樹木の葉の美しさと香りを楽しむことができるスワッグの作り方を、東京・羽根木を拠点とする花と緑のアトリエ〈malta(マルタ)〉の店主 布山瞳(ふやま ひとみ)さんに教えていただきました。
かれん 緑のいい香り!まるで森の中にいるようです。今回は、ホリデーシーズンにぴったりの、樹木の葉をメインにしたスワッグの作り方を教えてください。よろしくお願いいたします。

布山 よろしくお願いいたします。では、今回の材料をご紹介しますね。
・ヒムロスギ
・ブルーアイス 
・ブルーブッシュ
・ユーカリ ベルギーナッツ
・ビブルナムティナス
・リューカデンドロン プルモサス

ヒムロスギは日本原産の園芸種のスギです。ブルーアイスはヒバの一種。ブルーブッシュはアカシヤで、春に黄色い花が咲くミモザの仲間です。そのほか、ドライになったときもきれいな、ユーカリ ベルギーナッツなど実がついたものや、リューカデンドロン プルモサスなどのネイティブフラワーも使ってみましょう。
樹脂が手につくので、手袋をして作業をするのがおすすめです。まずは、ヒムロスギやブルーアイスから束にしていってみてください。そして、枝の切り口が乱れないように、長さをそろえて根本のほうをカットします。

かれん 長さはどのくらいがいいのでしょうか?
布山 お部屋に飾りやすい長さでいいと思います。だいたい50cmくらいがいいかもしれません。少しずつ束にしながら、ワイヤーを巻いていくのもコツですが、握力がある方は、最後にまとめて巻いても大丈夫です。

かれん 私はギュッと持てるので大丈夫そうです。束ね方のポイントはありますか?

布山 自然の枝の流れを生かしながら束ねていくのがいいです。ドライになったときにカールして色の変化もきれいなのが、ブルーブッシュとブルーアイス。それを目立つところに置くのがいいと思います。時間が経つとヒムロスギはやや茶色味が出てきますが、ほかの材料はグリーンからシルバーがかった色に変化していきます。

かれん 簡単に見えますが、束ねるのは難しいですね。私のものは、なんだかお正月飾りのようになってきました(笑)。
布山 平面に重ねるのではなくて、立体で考えるといいですよ。乾くと全体的に2割くらいやせるので、それを想像しながら。長いものの間に短いものを混ぜ込んでいくと、自然に見えます。

かれん なるほど。ブーケのような感じですね。360°全方向から見た時にきれいなほうがいいですか?

布山 背面は壁側になるので、3方向で見ていくといいですね。次は、ビブルナムティナスやユーカリ ヘーゼルナッツなどの花や実のものを手元に。手元に固まりがあると全体が引き締まってきます。

かれん 雰囲気が出てきました。一度結んでから、かたちを整えてもいいでしょうか?
布山 はい。では、下から15cmぐらいのところをワイヤーでぐるぐるぐると3回くらい巻いてください。この時点で、一度、かたちを微調整するといいです。そして、再び、今度はしっかりと3回巻きます。植物は時間が経つと乾いてやせてくるので、ギュッとしっかり巻いてください。長めにカットして背面でツイストして止めます。ワイヤーの上からリボンを結んで完成です。
かれん 素敵にできました! リビングの壁に飾るだけでなく、ヨーロッパの家だと暖炉の上に置いたりもしますよね。

布山 そうですね。壁に飾ることができないお部屋は棚の上に置いてもいいですし、花瓶に入れても素敵です。ドライになって少しずつ変化していきますので、どうぞ長く楽しんでみてください。

かれん 森の香りに癒されるので、寝室に飾るのもいいかもしれないですね。ありがとうございました。
Profile
布山瞳  ふやま・ひとみ

東京・羽根木を拠点とする花と緑のアトリエ〈malta(マルタ)〉の店主 。大学在学中より、ファッションショーの開催、舞台装飾に取り組み、テレビ業界でキャリアをスタート。その後、パリスタイルのアレンジメントを学び、ショップディスプレー、ファッションショー、ウェディングフラワーなどに携わる。2010年独立し「malta」設立。
2017年世田谷区羽根木に店舗をオープン。季節感、色彩、素材の調和を大切に、セオリに―とらわれない新しい花の楽しみ方、花のある暮らしを提案。

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<HOUSE OF LOTUS "WINTER HOLIDAY">
期間: 12月8日(水)~31日(金) 
会場: 伊勢丹新宿店 本館4階コンテンポラリースタイル/プロモーション
問合せ先:03-6709-9803

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