世界の国々を旅する途中で、その土地ならではのカゴを見つけては心惹かれてきました。私のもとに集まった、さまざまな国の文化を感じるバスケットを紹介します。
透かし編みが美しいリトアニアのカゴ
古くから伝わる技法で柳の枝を編んだリトアニアのカゴは、清潔感のある白い色と、透かし編みの軽やかさが食卓に映え、我が家では朝食のパン入れとして使っています。装飾性が高いので、壁に飾ったり、オブジェとして置いたり、インテリアとして楽しむことができるのも魅力です。
リトアニア、エストニア、ラトビアのバルト三国を、弟と一緒に車で駆け抜けたのは、3年ほど前のこと。リトアニアの首都ヴェルニスは、驚くほど街が静寂に包まれていました。旧ソ連から独立して、まだ30年ほどしか経っていないからでしょうか、中世の雰囲気が残った美しい街並みには、独特な落ち着きがあり、静かな街でも、そこに暮らす優しい人々には、独立革命を起こすほどのしなやかな反骨の精神があることを知りました。繊細で美しいカゴにも、凛とした力強さがあり、リトアニアという国そのものを感じます。
オールマイティに使えるバリ島のアタ
ハウス オブ ロータスをオープンしたときから定番となっているインドネシア・バリ島のアタのカゴ。アタとはインドネシアに自生するシダ科の植物で、編んだ後、天日干しで乾燥させ、さらに、ココナッツの実を砕いたもので燻して飴色になります。燻すことで、防虫・防カビ効果が生まれるようで、現地の人が大げさに「100年もつよ」と自慢するほど、丈夫です。
我が家には、ランドリーボックス、ランチョンマット、小物入れなど、さまざまなアタがありますが、最近は、くず入れ用の筒状のボックスのアタを観葉植物のプランターカバーとして使っています。
我が家には、ランドリーボックス、ランチョンマット、小物入れなど、さまざまなアタがありますが、最近は、くず入れ用の筒状のボックスのアタを観葉植物のプランターカバーとして使っています。
旅や散歩のおともに、マレーシアのカゴ
マレーシアのマラッカを訪れたときに、街の工芸店で見つけたペットボトル入れ。ポンポンやヒモの部分に使われた毛糸のアクセントが可愛いデザインです。これはボルネオ島北部のマレーシア領土のペナン族がつくった工芸品ですが、ボルネオのインドネシア領、カリマンタンでも同様のラタンで編んだカゴバッグがつくられています。暑い国での商品の買い付けの旅では、スタッフ一同、ペットボトルを持ち歩くので、自分のボトルの目印になり、アジアの国への出張には欠かせないアイテムです。最近は、犬のダリとの散歩のときも重宝しています。
ヘビーデューティなベトナムのプラカゴ
プラスチック製の PPバンドを編みこんでつくったカゴ、通称・プラカゴは、ベトナムの日常品。雨に濡れてもOK。汚れても水で洗うことができて、重いものも入れられる丈夫さです。ベトナムの街角では、このプラカゴに大量の食材などを入れて、バイクの荷台にくくりつけて運搬しているのをよくみかけます。
ハウス オブ ロータスでは、ホーチミンの工房で、オリジナルのギンガムチェックやストライプ、不定期で国旗のデザインのカゴをつくってもらっています。SMLの3サイズがあり、タオルや水着を入れてプールへ、お弁当やスイカを入れてピクニックへ。ヘビーデューティなバッグなので、夏のアウトドア使用におすすめです。ハウス オブ ロータスのオリジナルプラカゴに、ベビーピンクが今シーズンの新色として仲間入り。
アフリカ生まれのブルキナ・バスケット
西アフリカのガーナのボルガ地方で編まれて、隣国のブルキナ・ファソで取っ手の革を付けたバスケット。エレファントグラスというイネ科の植物を編んでつくられています。サイズはいろいろ、かたちもさまざまで、インテリアからファッションアイテムとして用途は自由自在。私は丸い小ぶりのバッグをお出かけ用に使っています。
以前、ハウス オブ ロータスで取り扱っていたアフリカンバティックのあずま袋をインナーとして入れると、色彩のアクセントになり、バッグ内の小物の目隠しにもなります。
以前、ハウス オブ ロータスで取り扱っていたアフリカンバティックのあずま袋をインナーとして入れると、色彩のアクセントになり、バッグ内の小物の目隠しにもなります。