モロッコの伝統的な履物であるバブーシュと初めて出合ったのは、30年前のこと。モロッコの首都マラケシュのスーク(市場)で、先が尖って、かかとの部分が凹んだ不思議なデザインは、まるで魔法使いの靴のようだと思った記憶があります。
今でこそ、日本にも多く広まっていますが、30年前はほとんど日本に入ってきておらず、友人がモロッコに行くと聞けば「バブーシュを買ってきて!」とお願いしたものでした。元麻布に最初のハウス オブ ロータスをつくったときからバブーシュは欠かすことのない定番商品です。
日本では室内履きのルームシューズで知られていますが、バブーシュは本来は外履きです。
室内履き用は、すべて柔らかくなめした革でできていますが、外履き用は厚手の革底がついていて、アスファルトの上でも歩きやすく、水にも強くなっています。モロッコでは民族衣装であるジュラバの足元は、必ずバブーシュ。先が尖った黄色のバブーシュが正装用で、モスクに行くときや結婚式などのセレモニーのときには黄色のバブーシュを履くのが基本です。日本で言うならば、着物に合わせる草履のような存在がバブーシュなのかもしれません。
室内履き用は、すべて柔らかくなめした革でできていますが、外履き用は厚手の革底がついていて、アスファルトの上でも歩きやすく、水にも強くなっています。モロッコでは民族衣装であるジュラバの足元は、必ずバブーシュ。先が尖った黄色のバブーシュが正装用で、モスクに行くときや結婚式などのセレモニーのときには黄色のバブーシュを履くのが基本です。日本で言うならば、着物に合わせる草履のような存在がバブーシュなのかもしれません。
モロッコのスークにはたくさんのバブーシュ工房があり、今シーズンは、ハウス オブ ロータスでもオリジナルの外履き用のバブーシュを作りました。モロッコのおじさんたちが履いているような尖ったつま先のバブーシュで、甲の部分の小さなタッセルが可愛いアクセント。革なめし、染色、縫製など職人さんたちの手作業で、ていねいにつくられています。
さっと履いて脱げる気軽さはサンダル気分。パンツスタイルやロングスカートにも合います。モロッコで履いていると、それを見つけたおじさんたちがとてもよろこんでくれました。外国人が草履や下駄を履いているような感じなのでしょうか。旅先でも重宝する軽やかさで、私の足元はバブーシュが定番になりそうです。
先日、買い付けで行ったモロッコで制作しているオリジナルのバブーシュ。この冬、お店に並びます。お楽しみに!