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「ハウス オブ ロータス」には隠れキャラがいます。それは、お店の壁の“アズレージョ”に描かれた小さな子ども。アズレージョとはポルトガルの装飾タイルのことで、去年リスボンを旅したときに、街中のアズレージョを見て回り、その多様な美しさにすっかり心奪われたのでした。
ポルトガルでは街中いたるところにアズレージョがあり、教会や宮殿、レストラン、そして一般の民家の壁にまで、主に白地に青の顔料で絵が描かれています。その絵は芸術作品のようにドラマチックなものもあれば、シンプルで素朴なものもあって、飽きさせません。
南欧の太陽の下、海のように青く輝く装飾タイルにすっかり魅了された私は、今回、二子玉川にオープンした「ハウス オブ ロータス」の内装に、ぜひ、アズレージョを取り入れたいとお願いしました。店舗は“コロニアル”をテーマに、文化が入り交じる雰囲気にしたいと思ったのですが、モロッコや中国、フランスなど異国の空気感とともに、ポルトガルの要素としてオリジナルのアズレージョをつくっていただくことになったのです。
ポルトガルのアズレージョ職人さんにオーダーして、ポルトガルの雰囲気は維持しつつも、典型的なヨーロッパ風にならないような工夫を施してもらいました。たとえば描かれる花はバラではなくて蓮に、さらに、エンジェルではなくて日本の子どもに……と。そうして、描かれてやってきたのは、ちょんまげでふんどし姿のかわいい子ども! だれもがひと目見ると微笑んでしまう愛らしいキャラクターなのです。
お客さまをお迎えする看板のような存在でアズレージョがありますので、ぜひ、「ハウス オブ ロータス」の外壁を探してみてください。