Love of Food

いよいよ夏も本番ですね。陽射しが和らぐ夕方のひととき、陽気なメキシコ風のハッピーアワーを楽しみました。テーブルに並んだのは、ワカモレ、ナチョス、そして、スイカのフローズン・マルガリータ! 見た目もカラフルで美味しいメキシコ料理は、アメリカでも大人気のパーティ・メニューです。
まずは、テーブル・セッティングから。ヒマワリの花をテーブルに置いて、パラソルには、色とりどりのパペルピカドをガーランドのように飾りつけます。パペルピカド(Papel Picado)とは、メキシコの切り絵のこと。メキシコ最大の行事「死者の日」をはじめ、イースターやクリスマスのときに飾って、街中を彩ります。太陽、花、鳥、蝶、骸骨などの柄があり、中国の切り絵の文化と似ていることを思い出して、調べてみると、メキシコに渡った中国の移民の人たちがつくりはじめたのがルーツともいわれているようです。
メキシコの伝統的な帽子、ソンブレロ型のポップなカゴには、トルティーヤ・チップスを入れました。本来は、焼きたてのトルティーヤを入れるカゴのようです。カラフルな毛糸の刺繍がキッチュでかわいらしく、テーブルを陽気に盛り上げます。

さて、ここからは、料理のつくりかたを簡単に紹介しましょう。
ワカモレ
ワカモレは、トルティーヤチップス、タコス、ケサディーア、ブリトーなどに添えるサルサ(ソース)の一種です。メキシコでは、モルカヘと呼ぶ石臼で混ぜるのが定番ですが、ボウルでもできます。おいしくて、あっという間になくなるので、多めにつくるのがおすすめです。

材料:アボカド、ライム、玉ねぎ、コリアンダー、トマト。アボガド2個に対して、ライム1個。レモンでもいいですが、ライムのほうがメキシコの味になります。

1)玉ねぎやコリアンダーを適宜、細かく切り、トマトは種をとって、さいの目に切ります。

2)アボガドは皮を剥いたら、すぐにライムを搾り入れます。アボカドは空気に触れると変色しますが、ライムを絞ると色が変わりません。このときに、アボカドの種も劣化を抑えるといわれているので、一緒に入れるのがポイントです。

3)アボカドをフォークでつぶす。なめらかなクリーミーなものが好きな人は、よくつぶして、固形が残っているものが好きな人は荒くつぶして。

4)玉ねぎ、トマト、ハラペーニョ(青唐辛子)を加えます。ハラペーニョがないときは、調味料のハラペーニョソースを入れてもいいです。

5)全体をざっくりと混ぜて、刻んだコリアンダーを軽く混ぜて、塩胡椒で味を整えます。
ナチョス
メキシコと隣接するアメリカでは、Tex-Mexと呼ばれる独自のメキシコ料理が発展して、ナチョスはその代表ともいえます。ボリューム満点で、大勢でテーブルを囲むときには最適の料理です。

材料:トルティーヤチップス、タコミート(タコス用のミックススパイスで炒めたひき肉)、ブラックビーンズ、トマト、紫玉ねぎ、パプリカ(黄色、オレンジ)、炒めたコーン、オリーブ、チーズ(モントレージャック、チェダー)

1)器にトルティーヤチップスを敷き詰めて、その上に、材料を載せて、オーブンで焼く。上に載せる材料はお好みで。チーズが溶けたら焼き上がりです。

2)焼き上がったら、真ん中にワカモレとサワーチーズ、サルサ(辛いトマトソース)を載せて、それをつけながら食べます。
フローズン・マルガリータ
メキシコのテキーラと凍らせたフルーツでつくるカクテル、フローズン・マルガリータ。フルーツは、イチゴやマンゴーなどでもいいですが、日本の夏らしく、今回はスイカでつくってみました。

材料:凍らせたスイカ、ライムジュース、シルバーテキーラ、トリプルセック(オレンジ・リキュール)、シュガー・シロップ、ライム

1) 前日、スイカは種をのぞいて冷凍しておきます。

2) 冷凍のスイカとメキシコのシルバー・テキーラとカクテル用のライムジュース、トリプルセック、シュガーシロップをブレンダーで混ぜ合わせます。

3)グラスに注いだら、グラスの縁にライムを絞って塗り、塩と細かく刻んだミントを混ぜたものを付けます。

4)アクセントに、カットしたスイカやライムを縁に飾ります。
フローズン・マルガリータをつくると言ったら、妹のノエルが飛んでやってきました。日が暮れるまで時間はまだまだ、たっぷり! 今年も楽しい夏がはじまります。